光学技術の応用と精密部品の融合が生んだ
自由自在に光をあやつる革新的な照明器具

照明器具

新型LED照明器具 SALIOT(サリオ)

ミネベアは超薄型導光板の技術を活かしたLED照明用の薄型レンズで照明業界に一石を投じました。さらに、この超薄型レンズに代表される光学技術と、モーター・電源・無線と複数の異なる製品と技術を集約したのがこのSALIOTです。業界初の革新的な機能を搭載したこのSALIOTは、ミネベアが描く未来の照明の形のひとつ。光を自由自在にあやつり、さまざまなシーンを演出できるSALIOTが照明業界の新たな可能性を切り拓きます。

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光の広がり方を自由に調整できる業界初の画期的な機能

例えば、カーディーラーのショールームと美術館では求められる光の演出は異なります。従来は用途に合わせて、照明機材を変えて対応していましたが、SALIOTなら1台でシーンに合わせたさまざまな光の演出が可能です。 それを可能にしたのが、業界初※の光の配光角(光が広がる角度)を自由に変更できる機能。配光角度10°から30°までの調整ができ、パン・チルト機能で自由に位置を変えられるので、1台だけでシーンに合わせた照明の調整が可能に。複数のSALIOTを組み合わせれば、空間をより多彩に演出することができます。また、シーンに合わせて色温度と平均演色評価数も選べます。
※当社調べ 2015年7月時点

新車の発表や季節のイベントで展開される、カーディーラーの店頭演出。ナロー(10°)からワイド(30°)まで、フレキシブルな配光角度調整を瞬時に行います

スポットを使った機能的な配光設計で、壁面を優しく、やわらかく照らす高度なウォールウォッシャー効果を発揮。展示物の魅力を高めます


厚さ1mmの超薄型レンズと小型モーターが
変幻自在な光をつくりだす

業界初となる配光角可変機能を支えるのが、LED専用に開発した厚さわずか1mmの超薄型レンズと小型モーター。レンズに微細なプリズムパターンを刻み、さらに複数のレンズを組み合わせることで光の損失を最小限に抑えています。これにより、わずか1mmという薄さでありながら、従来の厚さのレンズよりも効率的な光の収束・拡散を実現。このレンズはズーム機能を持ったSALIOTに合わせて専用に調整しています。また、配光角を変更するために、光源であるLEDチップとレンズの距離を小型モーターで細やかに制御。パン・チルト機能の実現にも、これらの小型モーターが一役買っており、シーンに合わせた最適な照明のセッティングを可能にしました。レンズ、モーターともに自社で開発・製造しているからこそ実現できた、光学技術と電子機器の融合。これが変幻自在な光をつくりだせる理由のひとつです。
技術コラム LED照明用薄型レンズ

光源であるLEDチップとレンズの距離を変え、配光角を自由にあやつる

微細なプリズムパターンが刻まれた、LED専用に開発された薄型レンズ


Bluetooth Meshによる遠隔操作で現場の作業を効率化

従来、高所にある照明の調整は脚立や調整棒を用いた作業が必要だった

SALIOTという名称は「Smart Adjustable Light for the Internet Of Things」の頭文字に由来しています。ここに含まれる「IOT」という単語に、SALIOTのもうひとつの革新性が込められています。それは無線による遠隔操作での照明の調整。高い場所に取り付けられた照明を調整する場合、従来は脚立や調整棒を用いた作業が必要でした。SALIOTは無線での遠隔操作機能を搭載することで容易に、しかも微妙な調整すらも可能にしました。これにより、作業効率の向上と作業コストの削減を実現しています。

専用アプリを使った、SALIOTの複数台動作イメージ

実際の現場では広い範囲で複数台のSALIOTを動かすことが想定されます。そのため、Internet of Thingsを実現する最新の技術として注目されているBluetooth® SmartのCSRmesh™を無線技術に採用。1台のスマートフォンでの操作で、最大100台までのSALIOTを同時に制御することができます。また、自社開発の専用アプリで手軽に操作ができ、明るさから上下左右の動き、配光角まで、細やかな調整が可能です。


スマートな本体に詰め込まれた
完成品としてのこだわり

精密部品製造を主力としているミネベアにおいて、SALIOTは数少ない完成品です。そのため、市場で販売するためには高性能なだけでなく、コンパクトさやデザインにもこだわる必要がありました。相反する要素を同時に実現したのが、ミネベアが得意とする精密加工技術です。SALIOTを構成する重要な要素「レンズ」「モーター」「電源」「無線」は、ミネベアの精密加工技術によって高精度かつコンパクトにまとめられ、全体としてスマートなフォルムを実現することができました。

SALIOTを構成する主な要素


試作段階のSALIOT。完成品では外出しされたギアやモーター、配線はすべて内部に収められている

試作を積み重ね、自社製品と技術を融合。
柔軟な企業文化がスマートライティングを実現する

SALIOTはレンズの光学技術から小型モーター、電源、無線技術に至るまで、ミネベアの多様な部品と技術が融合された複合製品です。そのため、開発にはさまざまな部署の人間が携わりました。SALIOTはパン・チルト・ズーム機能を搭載した照明器具ですが、開発当初に照明を動かす箇所に騒音が発生するなどの課題に直面。これを他部署の技術者と協力し、設計を見直すことで解決しました。
また、ズーム機能は高度な光学シミュレーション技術を用いて、SALIOT専用のレンズを開発し、美しい照射面を実現するなど自社の技術をフル活用。アイデアを実現するための部品や技術、そして他部署との協業が容易に可能な企業文化がSALIOTという革新的な製品を生み出しました。今後もスポットライトタイプやユニバーサルダウンライトタイプなど、さまざまなラインナップを充実させ、照明業界の新たなニーズを掘り起こしていきます。


インタビュー:「世の中にないものをつくる」新しいアイデアを形にできる多彩な技術と自由な企業文化 - 技術開発部 浜松工場/照明製品技術課 浜松工場/構造技術部 東京本部

「自社の薄型レンズとモーターを使えば、動かせる照明が作れるんじゃないか」そんな現場からの提案でSALIOTの開発はスタートしましたが、完成までの道のりは一筋縄では行きませんでした。まず、動くメカ機構ではさまざまな課題が発生し、設計を根本から見直すことに。また、無線機能で採用したBluetooth Meshは最新技術のため、世の中にノウハウがなく、手さぐり状態での開発に大変時間がかかりました。さらに、照明の完成品開発は初の試みだったので、デザインや機能が市場に受け入れられるかどうかわからず、試作機を作り、お客様にご意見を伺い、また試作機を改良し、と苦労の連続でした。
しかし、私たちは世の中にないものをつくろうという信念で地道に開発を進め、SALIOTの完成に至りました。これは自社の多彩な製品・技術を活用し、さまざまな視点から機能の実現方法を考えることができたのが大きいと考えています。また、ミネベアならではの自由な企業文化により、部署の垣根を超えた連携や新しいアイデアを形にすることが容易にできたこともポイントです。導光板、レンズ、そしてSALIOTと新製品開発で新しい技術を次々に取り込んでいくことで、ミネベアの製品・技術の幅は拡がり続けています。今後も他製品・技術とのシナジーを高め、世の中にない新しい複合製品の開発に取り組んでいきます。


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